日本語タイトル:出生時体重の効果-出生の原点はその後の人生に影響するのか-

The Effects of Birth Weight: Does fetal origin really matter for long-run outcomes?

執筆者 中室 牧子  (慶應義塾大学) /卯月 由佳  (国立教育政策研究所) /乾 友彦  (ファカルティフェロー)
発行日/NO. 2013年4月  13-E-035
研究プロジェクト サービス産業生産性
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概要

海外では、胎児期の栄養状態をあらわす出生時体重が、その後の人生に長期にわたって影響を及ぼすという実証研究が多く見られている。たとえば、出生時体重が重いほうが、成人してからの学歴や賃金にまで影響し、有利な人生を歩むことができるというものであり、出生時体重の重要な要因である母体の健康や栄養状態の管理が重要であるとの政策提言につながってきた。しかし、出生時体重が、その後の人生の成果に与える因果的効果を推計することは極めて難しく、海外では一卵性双生児のデータを用いた研究が主流となってきた。本研究では、著者らがインターネット調査を経由して収集した一卵性双生児のデータを用いて、出生時体重がどの段階の教育成果にまで影響を及ぼしているかということを実証的に明らかにすることを目的としている。双子固定効果の推計結果によると、出生時体重の差は、私立中学へ行く確率や中学校における成績を左右する要因ではあるものの、教育年数や賃金にまで影響していないことが明らかになった。



概要(英語)

This paper investigates whether birth weight itself causes individuals' future life chances. By using a sample of twins in Japan and controlling for the potential effects of genes and family backgrounds, we examine the effect of birth weight on later educational and economic outcomes. The most important finding is that birth weight has a causal effect on academic achievement at around the age of 15, but not on the highest years of schooling and earnings.

Published: Makiko Nakamuro, Yuka Uzuki, Tomohiko Inui, 2013. "The Effects of Birth Weight: Does Fetal Origin Really Matter for Long-run Outcomes?" Economics Letters, Vol. 121(1), pp. 53-58.
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165176513003273