H26-1-05

平成26年度「日本企業の海外現地法人に対するインボイス通貨選択アンケート調査」
Questionnaire Survey on the Choice of Invoice Currency by Japanese Overseas Subsidiaries

プロジェクト

為替レートのパススルーに関する研究

プロジェクトリーダー

伊藤 隆敏 (プログラムディレクター・ファカルティフェロー/東京大学大学院経済学研究科(兼)東京大学公共政策大学院特任教授)

調査の目的と背景

昨今のグローバルな金融危機の影響により、日本は急激な円高の進行を経験した。特に2011年から2012年にかけて1ドル=70円台という歴史的な円高水準が定着し、日本企業の国内外での生産・販売構造と為替戦略は大きな影響を受けた。また、2012年末から一転して円安が急速に進み、2013年以降1ドル=100円前後の水準が定着している。このような為替レートの大きな上下変動によって、日本企業の為替リスク管理と貿易における価格設定行動、特に貿易建値通貨(インボイス通貨)の選択がどのような影響を受けているかを実態調査することが、本アンケート調査の目的である。

当アンケートは、日本の海外現地法人を対象として2010年に実施した「日本企業の海外現地法人に対するインボイス通貨選択アンケート調査」の第二弾である。過去4年間に、他の先進国やアジアなどの新興諸国も大きな為替変動を経験した。アジアを中心として世界各地に生産拠点や販売網を持つ日本企業とその現地法人がこの大幅な為替変動にどう対処してきたのか、特に日本企業が構築した生産・販売ネットワークとそこでの為替リスク管理やインボイス通貨選択行動がどのように変容しているかを詳細に調査する。

2011年3月の東日本大震災後、日本の貿易収支が赤字に転じ、その赤字幅の拡大が続く現在、日本の経常収支黒字の大幅な縮小と赤字転落の可能性が指摘されている。2012年末から円安に転じたにもかかわらず、なぜ日本の輸出は伸びないのか、日本企業は輸出競争力を失ってしまったのか、と懸念されている。日本企業のグローバルな生産・販売ネットワークの変容と、同ネットワーク下での為替戦略とインボイス通貨選択行動を分析することを通じて、日本企業の視座からマクロ経済の重要な課題の解明に取り組み、政策提言を行うことを目的とする。

調査概要

     
調査対象

日本企業の海外の現地法人18,932社

調査時期

平成26年11月~平成27年1月

調査方法

郵送により挨拶状送付、インターネット回答

回答数

1,640件

主な調査項目
  1. 海外現地法人としての役割
  2. 貿易建値通貨選択を含む為替リスク管理手法・体制
  3. 為替変動に対する価格設定行動と為替リスク管理手法
  4. アジアにおける現地通貨取引の将来について
  5. 貿易(調達・販売)構造について
  6. 輸入・調達および輸出・販売におけるインボイス通貨(建値通貨)選択の詳細

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