プログラム:地域経済

経済集積を基本単位とする地域経済分析経済集積の空間パターンと要因分析手法のための実証枠組の構築

プロジェクトリーダー/サブリーダー

森 知也顔写真

森 知也 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

本研究は、都市集積が一般的な立地形態である先進経済を対象として、多産業・多地域経済集積モデルに依拠した、人口・産業集積及び地域間貿易構造変化を定量的に評価する誘導系回帰モデル及び構造モデルを用いた実証分析枠組を構築し、主として日本のデータに適用してその実用性を検証する。前者では、高速道路・新幹線網等輸送網整備の効果に焦点を当て、都市・産業集積・地域経済圏単位の反応について、日本のデータを用いた定量的評価を行うとともに、地域間貿易構造の分析では、従来ブラックボックスとしてのみ考慮されてきた、歴史的・文化的要因を背景に蓄積された地域間の嗜好差に起因する貿易要因を、家計の消費パターンと方言データを用いて明示的に定量化し、包括的な回帰分析の枠組を構築する。後者では、集団ゲーム・オペレーションズ・リサーチの最近の成果を取り入れた多次元非線形システムの系統的な均衡選択手法を開発し、モンテカルロ・シミュレーションにより経済の安定均衡の定性的な性質を特徴づける。特に、現実の都市の人口規模・空間分布及び産業構造の定性的な性質が、多産業・多地域集積経済モデルから再現される。

活動期間: 2019年1月 7日 〜 2020年12月31日