政策研究領域(基盤政策研究領域) III. 経済のグローバル化、アジアにおける経済関係緊密化と我が国の国際戦略

大国間秩序の変化と日本外交の課題

プロジェクトリーダー/サブリーダー

中西 寛 顔写真

中西 寛 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

2010年度

2008年から2009年にかけてアメリカの新政権発足、北京オリンピック後の中国の変化、ロシアの勢力圏外交の復活傾向など、冷戦終焉以降の国際秩序が大規模に再編成される契機が生じた。その後、2010年にはアメリカの環太平洋戦略的パートナーシップ協定(TPP)締結意向の表明や、中国外交の強硬化、ロシアの北方領土への姿勢の変化といった状況が生じている。他方、日本では2009年の総選挙において政権交代が実現したが、新政権の外交内政ともに不安定な状況が続いており、国際環境の変化への対応は十分とはいえない。本研究は、2008年以降のグローバルな国際秩序の変容を中心にその変化の本質を明らかにし、今後の国際情勢の変化を予測しつつ、日本外交がいかなる対応をなすべきか、根底的レベルで考察すると共に、実践的な政策課題に対する提言も行う。

2008年度~2009年度

2008年から2009年にかけてはアメリカの新政権発足、北京オリンピック後の中国の変化、ロシアの勢力圏外交の復活傾向など、冷戦終焉以降最大といってもよい国際秩序の再編成の契機が訪れつつある。他方、日本は政界の秩序再編成に手間取っており、内政上の混乱はしばらく続く見通しである。しかし国際環境の変化を分析し、それに対応した外交政策がとられる必要があるし、内政で落ち着いた時にはより基本的な議論が必要となろう。本研究は、2008年から2009年にかけてはグローバルな国際秩序の変容期にあると捉え、その変化の本質を明らかにし、日本外交がいかなる対応をなすべきか、根底的レベルで考察すると共に、必要に応じて実践的な政策課題に対する提言も含ませる。(東アジアにおける環境変化は恐らく2009年後半以降、実質的な議論が可能となると見ている)

プロジェクト期間: 2008年10月17日 〜 2010年6月30日

主要成果物

2010年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー