プロジェクト概要
2009年度~2010年度
90年代の統治構造改革(選挙制度改革、国会改革、行政改革)は、もっぱらイギリス型議院内閣制(ウェストミンスターモデル)を念頭において進められ、我が国の議院内閣制の運用のあり方は変容しつつある。しかしながら、日本が模範としてきているイギリス型議院内閣制と従来の日本型議院内閣制との間では、議会における政府形成過程にとどまらず、立法過程の違いも大きく、また、国会や内閣の役割、両院制のあり方など多岐にわたって相違がある。そのため、一連の統治構造改革が目指してきた方向に進むには、実際の政治制度の下では、改善すべき点が残されている。そこで、本研究では、憲法学上とらえられてきた議院内閣制の基本構造と、実際に行われてきた政治のメカニズムとの関係を分析しつつ、残された問題点について指摘することを目的とする。
プロジェクト期間: 2009年6月 2日 〜