開催案内
中国は鉱物資源の精錬からバッテリー製造、車両最終組立に至るまで中核的地位を占め、最大の付加価値シェアを獲得している。一方で、電気自動車(EV)と内燃機関車(ICEV)のライフサイクル炭素排出量がカーボン・パリティ(Carbon Parity)に達するまでの期間は国により異なり、米国約1.7年、中国約5.7年、日本約7.6年と推計された。この差は電力網の炭素強度(発電された電力量1kWhあたりのCO₂排出量) とバッテリー効率などの違いに起因する。エネルギーミックス・バッテリー効率を15%改善すれば多くの地域でカーボン・パリティ期間が約15-20%短縮される。
本BBLでは、EVとICEVを識別可能な国際産業連関モデルを構築し、EV普及が世界自動車バリューチェーンに与える構造的影響の定量分析を行ったジェトロ・アジア経済研究所開発研究センター主任調査研究員の孟 渤氏をお招きし、研究の結果得られた、自動車の電動化戦略は電力脱炭素化とバッテリー技術革新政策と整合的に設計すべきという示唆について詳しくお話いただく。
イベント概要
- 日時:2025年11月20日(木) 12:15-13:15
- 開催方法:オンライン開催(Live 配信)
- 開催言語:日本語
- 参加費:無料
- 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)
- お問い合わせ:コンファレンス担当 宮澤
※「メーラで送信」が起動しない場合は、お手数ですがフォームの文字列をコピーして@でつなげてください。
参加申し込み
(外部サイトに移動します)
講演者・略歴(敬称略)
- スピーカー:
-
- 孟 渤(ジェトロ アジア経済研究所 開発研究センター 主任調査研究員)
日本貿易振興機構アジア経済研究所(IDE-JETRO)の主任調査研究員である。2005年に東北大学で博士号を取得。これまでアジア経済研究所のほか、経済協力開発機構(OECD)、米国国際貿易委員会(USITC)およびコロンビア大学の客員研究員として勤務した経歴を持つ。研究はグローバル・バリューチェーン(GVC)と気候変動経済学を中心としており、世界貿易機関(WTO)が主導する Global Value Chain Development Report の編集委員を務めるほか、COP22イベント「Tracing GHG Emissions in Global Value Chains」の主催者でもある。これまでに Nature Communications、One Earth、Scientific Data、Energy Economics、Ecological Economics、Journal of World Business などの国際学術誌に100本を超える論文を発表している。
- 孟 渤(ジェトロ アジア経済研究所 開発研究センター 主任調査研究員)
- コメンテータ:
-
- 神野 可奈子(経済産業省通商政策局 国際経済部 国際経済紛争対策室 室長補佐)
- モデレータ:
-
- 関口 陽一(RIETI研究調整ディレクター(併)上席研究員)