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対日投資の新時代へ-「対日M&A活用に関する事例集」と海外PEファンドによる投資事例の紹介

開催案内

対日直接投資は、内外資源の融合によるイノベーションや地域での投資拡大・雇用創出を通じて、日本経済の成長力強化及び地域の活性化に貢献すると期待されているが、2021年末の対日直接投資残高は対GDP比7.5%とOECD加盟国38ヵ国中38位(最下位)である。このため、政府は2014年に対日投資推進会議を内閣府に設置するとともに、2021年に「2030年に対GDP比12%」というKPI(数値目標)を設定、2021年6月には「対日直接投資促進戦略」を閣議決定した。
こうしたなか、経済産業省は、日本企業が経営課題解決や成長の加速に向けた選択肢の1つとして対日M&A(合併・買収)を活用する際の参考となる「対日M&A活用に関する事例集」を4月19日に公表した。本セミナーでは、経済産業省の「対日M&A課題と活用事例に関する研究会」の座長であり、RIETIファカルティフェローの宮島英昭早稲田大学教授から対日M&Aの最新研究を報告いただくとともに、経済産業省から事例集の内容を、研究会委員からM&Aの現状や課題、具体的な投資事例の紹介等をいただく。

参考URL:
「対日投資促進戦略」(2021年6月2日閣議決定)
「対日M&A活用に関する事例集」掲載サイト(経済産業省)

イベント概要

  • 日時:2023年5月17日(水) 12:15-13:30
  • 開催方法:オンライン開催(Live 配信)
  • 開催言語:日本語
  • 参加費:無料
  • 主催:経済産業省(METI)、独立行政法人経済産業研究所(RIETI)

講演者・略歴(敬称略)

スピーカー:
  • 宮島 英昭(RIETIファカルティフェロー / 早稲田大学商学学術院教授 / 経済産業省「対日M&A課題と活用事例に関する研究会」座長)
    立教大学経済学部卒業、同大学大学院修士課程修了、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得修了、早稲田大学商学博士。東京大学社会科学研究所助手、ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員等を経て現職。RIETIファカルティフェロー、早稲田大学高等研究所所長等を歴任。研究テーマは、日本経済論、日本経済史、企業統治、コーポレートガバナンス。主な著作:共著『現代日本経済 第4版』有斐閣 2019年、編著『企業統治と成長戦略』東洋経済新報社 2017年、編著『日本の企業統治 その再設計と競争力回復に向けて』東洋経済新報社 2011年、編著『企業統治分析のフロンティア』日本評論社 2008年、編著『日本のM&A:企業統治・組織効率・企業価値へのインパクト』東洋経済新報社 2007年、『産業政策と企業統治の経済史:日本経済発展のミクロ分析』有斐閣 2004年、共著『現代日本経済 新版』有斐閣 2006年、共編著Corporate Governance in Japan, Oxford University Press 2007年、他著書論文多数。
  • 大塚 博行(カーライル・ジャパン・エルエルシー副代表兼マネージング・ディレクター / 経済産業省「対日M&A課題と活用事例に関する研究会」委員)
    1992年4月より住友銀行(現:三井住友銀行)に9年間勤務。うち4年は住友銀行と大和SBCM証券(銀行からの出向)にてM&Aアドバイザリー業務に従事。 その間、投資銀行ラザード・フレール(現:ラザード)とM&Aにおける業務提携の実行/推進役を務め複数の協働案件に関与。2001年にカーライル・グループに移籍。日本のバイアウトチームにて産業界を担当。2002年よりラザードに移籍、ニューヨーク本社と東京で勤務し、複数のクロスボーダー/国内M&A案件に関与。約25件の成約案件。 2006年4月よりカーライル・グループに復帰し、現在はカーライル・ジャパンの副代表兼マネージング・ディレクターとして、カーライル・ジャパンの業績全般とカーブアウト案件の投資先支援の責任を担う。2021年10月より、カーライル投資先の株式会社エネウィル(旧:JAG国際エナジー株式会社)、及び国際航業株式会社の取締役に従事。過去には投資先であった、チムニー株式会社(現在は東証一部上場)、株式会社ツバキ・ナカシマ(現在は東証一部上場)、シーバイエス株式会社(旧:ディバーシー株式会社)、センクシア株式会社(旧:日立機材株式会社)の支援を主導し、取締役にも従事。これ以外にも、過去にはクオリカプス株式会社、ウォルブロー株式会社の取締役にも従事。新規投資した古河電気工業の上場子会社である東京特殊電線株式会社の取締役にも就任予定。2015年6月から2019年6月まで株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の独立社外取締役に就任。経済同友会、在日米国商工会議所会員。早稲田大学商学部卒業、オックスフォード大学ヨーロッパ研究学修了。
  • 谷田川 英治(株式会社KKRジャパン パートナー / 経済産業省「対日M&A課題と活用事例に関する研究会」委員)
    2006年にKKR入社、現在はプライベートエクイティ投資チームにてパートナーを務める。KKR入社後はUnisteel、インテリジェンス、パナソニック ヘルスケア、Pioneer DJ、Transphorm、カルソニックカンセイ、日立工機、日立国際電気、フロムスクラッチ、西友、ネットスターズ、弥生、日立物流の投資に関与。現在工機ホールディングス(旧日立工機)、西友ホールディングス、データX(旧フロムスクラッチ)、ネットスターズ、Transphorm、弥生、ロジスティード(旧日立物流)において取締役を務める。2010年から2012年までKKR香港オフィスに勤務。KKR入社以前はゴールドマン・サックス投資銀行部門にてニューヨーク及び東京で勤務し、テクノロジー、メディア、テレコム業界担当、M&Aや資金調達などの案件に関与した。東京大学工学部にて学士号、東京大学工学系研究科にて修士号取得。
  • 垣見 直彦(経済産業省 貿易経済協力局 投資促進課長)
    1997年通商産業省(現経済産業省)入省。貿易経済協力局貿易管理部、在中国日本国大使館参事官、製造産業局自動車課電池・次世代技術・ITS推進室長、同ITS自動走行推進室長、内閣府政策統括官付参事官(戦略的イノベーション創造プログラム担当)等を歴任。2021年より現職。対日直接投資の促進や国際租税問題とともに、対日M&Aに関する業務を担当。2022年9月から「対日M&A課題と活用事例に関する研究会」を開催し、対日M&Aの成功事例やメリット・留意事項等を「対日M&A活用に関する事例集」として発表。東京大学工学系研究科修士課程修了。
モデレータ:
  • 天野 富士子(経済産業省 貿易経済協力局 投資促進課 投資交流企画官)