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大都市のメリットとコスト

開催案内

なぜ大都市への一極集中が起きるのだろうか。空間経済学の研究によれば、大都市で働けば価値の高い経験を積み早く収入を増やすことができるが、そうした収入は高い住宅費と長い通勤時間のコストで相殺されてしまう。居住地移動の決定に大きな影響を与えているのは人脈で、人脈は入手困難な地域情報を提供し、特に家探しにおける摩擦を軽減させる。イノベーションは大都市で起きるが、その後コストを削減するために小規模な都市に移転する。都市は機能別に特化するようになり、経営は大都市に、生産は小規模な都市に集中するようになったという。
本セミナーでは、ディエゴ・プーガ氏の最新の研究に基づいて、大都市のメリットとコストを探る。

イベント概要

  • 日時:2023年3月1日(水) 12:15-13:15
  • 開催方法:オンライン開催(Live 配信)
  • 開催言語:英語
  • 参加費:無料
  • 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)

講演者・略歴(敬称略)

スピーカー:
  • ディエゴ・プーガ(Professor of Economics, Center for Monetary and Financial Studies (CEMFI))
    スペイン出身。1997年、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で経済学の博士号を取得。American Economic Review、Econometrica、Quarterly Journal of Economics、Review of Economic Studiesなどに論文を発表し、Web of Science に含まれる論文では 6,000 回以上、Google Scholar では 21,000 回以上引用されている。
    2008年にサバデル-エレロ賞(経済学・社会科学への優れた貢献した40歳未満のスペイン人研究者に毎年授与)、2020年には空間経済学への貢献によりレイ・ハウメ1世経済学賞を受賞した。LSE、トロント大学、ポンペウ・ファブラ大学等で研究職を歴任。スペイン経済諮問委員会のメンバーであり、COVID-19およびその影響に関する科学的課題についてスペイン政府に助言と支援を提供する学際的ワークグループの一員であった。専門は都市経済、経済地理学、国際貿易。
コメンテータ・モデレータ:
  • 齊藤 有希子(RIETI上席研究員(特任)/ 早稲田大学政治経済学術院 准教授)