RIETI公開BBLウェビナー

世界・アジア太平洋地域経済見通し -長く、不均等で、不確実な回復の道-

開催案内

世界経済は今年前半の崩壊の深みから回復しつつあるが、深刻な景気後退に変わりはない。回復ペースにはばらつきが見られ、先進国・地域と新興市場国・発展途上国との格差拡大の進行が見られる。雇用は以前の水準を大幅に下回り、低所得労働者、若年層、女性が特に大きな打撃を受けている他、投資の抑制や学校教育の機会喪失による人的資本の毀損の長期化も懸念される。世界の中央銀行と政府がかつてない規模の政策支援を実施し、生命と生活を守り、金融市場の暴落を防いできたが、持続的回復を確実なものとするため更なる対策が求められる。本講演では、IMFによる「世界経済見通し(WEO)」の内容に基づき、世界・アジア太平洋地域の経済見通しや中期的な課題について紹介する。

イベント概要

  • 日時:2020年11月26日
  • 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)

講演者・略歴(敬称略)

  • スピーカー:鷲見 周久(国際通貨基金(IMF)アジア太平洋地域事務所所長)

    2016年9月28日にIMFアジア太平洋地域事務所(OAP)所長に就任。IMF ワシントン本部ではアジア太平洋局(APD)等に7年間在籍し、その間、対フィリピン、シンガポール、ニュージーランドおよびフィジーIMF代表団を率いるなど、様々な国を担当した。また、同局の金融セクター・サーベイランス(監視)グループ代表を務め、2015年には"The Future of Asian Finance"を出版するなど、アジア金融の将来に関するプロジェクトを主導した。IMF着任前は、財務省副財務官、理財局国庫・国債担当審議官、金融庁総務企画局参事官など日本政府で要職を歴任した。財務省で国債管理政策を担当していた際には、徹底した市場との対話を通じ、金融市場参加者との友好的関係を築いた。東京大学法学部卒業、米ハーバード大学にてMBAを取得。

  • コメンテータ:松本 加代(経済産業省通商政策局企画調査室長)
  • モデレータ:佐分利 応貴(RIETI国際・広報ディレクター)