追悼文:スタンフォード大学教授 ダニエル・オキモト

戸矢哲朗の思い出

戸矢哲朗のあまりに早すぎる逝去を知って、私は言い知れない悲しみの感情に圧倒されています。我々は、世界級の能力、不屈の精神、稀なる将来の約束された人物を失ったのです。この損失は、とりわけ受け入れがたいものです。なぜなら、彼はまだその生涯の重要な時期にあり、そして彼の母国と世界に大いに貢献しうるはずだったからです。彼が3年間を過ごし、博士号を取得したスタンフォード大学における哲朗の指導教官であったことは、私の大いなる誇りです。彼を知るにつけ、私の彼に対する賞賛、尊敬、好意は大きくなっていきました。戸矢哲朗は、スタンフォード大学において四半世紀以上ににわたって私が持った学生の中で、最良の一人でした。スタンフォード大学における彼の同僚の学生たち、教官とスタッフに代わって、戸矢家と、彼の長い闘病生活において常に彼に付き添っていた彼の妻・理衣奈、日本における彼の友人たちと同僚たちに対して、深い、心からなる同情の意を表します。我々は、彼の名残を大いに惜しむことでしょう。

ダニエル・オキモト