官民共創のイノベーション―規制のサンドボックスの挑戦とその先

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執筆者 編著:中原 裕彦、池田 陽子
出版社 ベストブック / 2420円
ISBN 978-4-8314-0247-9
発行年月 2024年2月

内容

第四次産業革命の進展の中で、AIやブロックチェーンなどが社会に大きなイノベーションの可能性をもたらしている。しかし、こうした新しい技術、それを活用したビジネスモデルを上手く社会実装できないことがあるのはなぜなのか。本書は、ルールの観点からこの課題を解決する「規制のサンドボックス制度」の政策研究を主眼としつつ、さらにその先、DX時代の政策形成論へと展開し、官民共創のイノベーションの推進を提言する。担当行政官による思いや思考プロセスに踏み込んだ事例研究、最前線で活躍するスタートアップや地方自治体へのインタビューを含む、現役官僚による必読の書。

目次

第1章 新しい技術・ビジネスモデルの社会実装
第2章 破壊的イノベーションとDX時代の政策形成論
第3章 規制のサンドボックス事例分析
 事例① ブロックチェーン技術を活用した治験の改革―サスメド株式会社
 事例② 新しいモビリティへの挑戦―グラフィット株式会社
 事例③ 電動キックボードのシェアリングサービス―株式会社Luup
 事例④ P2P保険の導入
  ケースⅠ 助けられ、助ける喜びをすべての人に届ける「わりかん保険」―株式会社justInCase
  ケースⅡ 個人が少額を拠出し合って相互扶助するP2P保険に関する実証―Frich株式会社
 事例⑤ 仮想通貨と法定通貨を同時決済可能なプロ向けの決済プラットフォームの構築―株式会社Crypto Garage
 事例⑥ 宅地建物取引業法、借地借家法の見直しと不動産取引のDX
   ケースⅠ 「不動産の賃貸契約時における書面交付の電子化に関する実証計画」について
  ケースⅡ 電子契約システムを用いたマンスリーマンション事業に係る定期建物賃貸借契約書面の作成に関する実証について―gooddaysホールディングス株式会社
 事例⑦ 電力会社の情報を使った金融機関の口座開設における本人確認―株式会社カウリス、関西電力株式会社
 事例⑧ SMSを利用した債権譲渡通知に関する実証―株式会社リンクス
 事例⑨ 駅改札内におけるOTC販売機を用いた一般用医薬品販売の実証―大正製薬株式会社
第4章 時代の変革者たちの声
 施井泰平(スタートバーン株式会社代表取締役)
 那須野薫(株式会社DeepX代表取締役)
 福澤知浩(株式会社Sky Drive代表取締役)
 柴田秀樹(株式会社Kort Valuta代表取締役)
 白鳥孝(長野県伊那市長)
 特別座談会(安念潤司(中央大学大学院法務研究科教授)、落合孝文(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 プロトタイプ政策研究所所長・シニアパートナー弁護士)、増島雅和(森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士))
第5章 企業の法務機能の新展開