著者からひとこと

日本の地域別生産性と格差 R-JIPデータベースによる産業別分析

編者による紹介文

本書は、私がプロジェクト・リーダーを務めている都道府県別産業生産性(R-JIP)データベースに関する研究をまとめたものです。

2011年に日本産業別生産性(JIP)データベースの姉妹版としてR-JIPデータベースのプロジェクトを立ち上げ、2012年からRIETIのウェブサイトでデータベースを公開し、その後2014年、2017年と改訂してきました。R-JIPデータベースのプロジェクトは、RIETIの研究プロジェクトの1つとして、一橋大学経済研究所の協力も得て、立ち上げ以来現在まで継続しています。

また、R-JIPデータベースを利用した分析を様々な機会に発表してきました。特に2014年頃から、将来の人口減少の中での地方の厳しさへの指摘を受けて、「地方創生」が日本の政策課題として大きく浮上することとなり、このデータベースも幸い多くの方に注目していただき、政府の白書等でも活用いただいています。

本書は2部構成となっています。最新のR-JIPデータベース2017の作成方法の解説とそれを使った分析、データベースの改善に繋がる試算を扱った第I部と、長期データを使った歴史的視野の分析、ミクロデータも利用した地域の生産性に焦点を当てた分析等を含んだ第Ⅱ部です。R-JIPデータベースのプロジェクトをここまで継続でき、その成果を本書の形でまとめることができたことを大変うれしく思います。(編者より)

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