プロジェクト概要
2008年度~2009年度
急速な経済成長を続ける中国に対して中国脅威論を唱える向きもあった日本の産業界は、現在では中国経済の活力を自社のビジネスの活性化により活かす方向に転換しつつある。しかし、日中経済関係が緊密化し、日系企業の中国に対するコミットが高まっていることは、中国経済の動向が日系企業の経営におよぼす影響度がますます大きくなっていることも示している。こうした背景から、日系企業は対中ビジネスを拡大させる一方で、中国リスクに対する関心も一層高めている。
本研究は、上記のような現状にある日中の経済関係を直接投資の観点から概観する。まず、日中の投資関係の推移を時系列で概観し、次に、2007年および2008年上半期までの対中直接投資の動向を分析する。その上で、中国の対内直接投資に占める日本の地位を検証し、さらに、対中直接投資に関連するいくつかの論点についても考察する。最後に、日中投資関係の将来について展望することを目的とする。あわせて、日系企業が投資行動を中国において円滑に実行していくに当たって理解しておくべき中国内の個別各事象の現状について適宜紹介する。
プロジェクト期間: 2009年3月 3日 〜 2009年7月28日
主要成果物
2009年度の成果
RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー
- 09-P-004
「日本企業の対中投資」 (柴生田 敦夫)
出版物
- 2009年12月
『日本企業の対中投資』 (著:柴生田 敦夫)