企業金融研究会ワークショップ

企業金融研究会ワークショップとは

企業金融研究会は、これまで実態が明らかではなかった企業金融、特に中小企業金融の実態をデータに基づいて分析することを目的としている。研究会では、渡辺努一橋大学経済研究所教授を座長として、大学、シンクタンク、金融機関などから15名程度が集まり、2004年5月以来研究を重ねている。

実施報告

2005年9月20・21日に外部有識者にも参加いただき、これまでの研究会の成果を報告するワークショップを開催し、合計12本の論文の報告・討議を行った。
内容は、企業金融と実体経済との関係、企業の借入金利のプライシング、中小企業金融に対する公的関与の評価、担保・保証人などの決定要因など多岐にわたっている。これらの成果は、中小企業金融の実態を客観的に明らかにするのに役立つものとなっている。

【9月20日(火)】

10:00 - 11:00

報告者:渡部和孝(大阪大学)

テーマ:How Are Loans by Their Main Bank Priced? Bank Effects, Information and Non-price Terms of Contract

11:00 - 12:00

報告者:鶴田大輔(政策研究大学院大学)

テーマ:ノンバンク融資とモラルハザード問題

12:00 - 13:00 休憩

13:00 - 14:00

報告者:小野有人(みずほ総合研究所)・植杉威一郎(経済産業研究所)

テーマ:The Role of Collateral and Personal Guarantees in Relationship Lending: Evidence from Japan's Small Business Loan Market

14:00 - 15:00

報告者:細野薫(学習院大学)・澤田充(名古屋学院大学)・渡辺努(一橋大学)

テーマ:中小企業向け融資は適切にプライシングされているか?

15:00 - 15:30 休憩

15:30 - 16:30

報告者:根本忠宣(中央大学)・渡部和孝(大阪大学)・深沼光(国民生活金融公庫総合研究所)

テーマ:創業期における政府系金融機関の役割

16:30 - 17:30

報告者:坂井功治(一橋大学)・植杉威一郎(経済産業研究所)・渡辺努(一橋大学)

テーマ:Firm Age and the Evolution of Borrowing Costs: Evidence from Japanese Small Firms

【9月21日(水)】

10:00 - 11:00

報告者:胥鵬(法政大学)・鶴田大輔(政策研究大学院大学)

テーマ:Capital Structure and Survival of Financially Distressed SMEs in Japan

11:00 - 12:00

報告者:細野薫(学習院大学)・増田あかね

テーマ:Bank Health and Small Business Investment: Evidence from Japan

12:00 - 13:00 休憩

13:00 - 14:00

報告者:益田安良(東洋大学)

テーマ:銀行の中小企業向け貸出のフロティアを探る-ミドルリスク市場の把握と貸出拡充の銀行収益への貢献度-

14:00 - 15:00

報告者:植杉威一郎(経済産業研究所)・坂井功治(一橋大学)

テーマ:The Special Credit Guarantee Program in Japan

15:00 - 15:30 休憩

15:30 - 16:30

報告者:小川一夫(大阪大学)

テーマ:メインバンクの財務状況と企業行動-中小企業の個票データに基づく実証分析

16:30 - 17:30

報告者:播磨谷浩三(札幌学院大学)・永田貴洋(格付投資情報センター)

テーマ:中小企業金融におけるメインバンク関係の検証-地域金融機関の効率性と中小企業の資金繰りとの関連-