プログラム:特定研究

企業統治分析のフロンティア・日本企業の競争力の回復に向けて:企業統治・組織・戦略選択とパフォーマンス

プロジェクトリーダー/サブリーダー

宮島 英昭 顔写真

宮島 英昭 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

本研究チームはこれまで企業統治の理論的・実証的分析を継続的に進め、その作業を通じて日本企業がかつての同質的な構造から大きく多様化し、その進化は、制度間のハイブリッドな結合と制度内における異なった制度の並存によって特徴付けられること、また、ハイブリッドな構造を持つ企業が高いパフォーマンスを維持する一方、その企業の改革は試行錯誤の過程にあり、しかも、ハイブリッド化、階層化は無視しがたい調整コストを伴う可能性のあることなどを明らかとしてきた。本プロジェクトは、近年の企業統治の変化 (会社の法の再検討、取締役会改革、報酬制度の設計、所有構造の変化、経営権市場の特徴など)の分析に加えて、以上の理解をさらに発展させ、日本の競争力回復を可能とする企業統治の再設計を目的として、企業統治の特性と、企業の組織・戦略の関係の分析を進めることを課題とする。

従来の実証研究においては、企業統治の特性が業績に与える経路は殆ど顧みられることがなかった。そこで、本プロジェクトでは、企業統治の特性・経営戦略・企業業績の包括的な分析を目指す。企業の財務政策、組織・事業戦略に関する定量的・定性的情報を収集して新たな経営戦略・組織に関する変数を構築し、この変数を利用しながら(ⅰ)この経営戦略・組織選択が企業業績に与える影響、(ⅱ)この経営・組織戦略の選択が、企業統治の特性のうちどの要因によって、どの程度決定されているかを検討し、さらに(ⅲ)企業統治、企業戦略、企業パフォーマンス3者の相互関係(因果関係)を検討する。

プロジェクト期間: 2011年4月 1日 〜 2013年3月31日

主要成果物

2013年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

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2012年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

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