プログラム:人的資本

人事施策の生産性効果と経営の質

プロジェクトリーダー/サブリーダー

大湾 秀雄 顔写真

大湾 秀雄 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

コロナ禍でデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する一方、ジョブ型雇用への移行など雇用制度も大きく変容しつつある。多くの伝統的企業が、職の標準化、人事の分権化、自律的なキャリア形成を軸として人事制度改革を行う必要に迫られている。一般的人的資本投資の重要性は高まり、自己研鑽機会の提供、中間管理職のスキル向上への取組み、経営人材の育成、健康経営施策に取り組む企業が増え、リスキリングが経営の最大の課題になるだろう。

雇用制度の変化が企業パフォーマンスにどのような影響を与えるのか、健康投資を含めた人的資本投資の投資リターンはどれほどなのか、経営人材の育成や経営チームの多様性を高める経営努力がどの程度進んでいるのか、といった点を明らかにするのが、本プロジェクトの目的である。また、新たに入手する新規データの活用を進め、労働経済学や行動経済学の理論的な発展に寄与すると共に、目下の政策課題に照らし合わせて、重要な研究課題の発掘と理論実証両面からの探索的研究を行いたい。

具体的には、以下の13つのトピックが柱となる。(1)長時間労働の決定要因、施策効果、キャリア形成との関係、(2)組織内コミュニケーションとイノベーション、(3)働き方や社員の性格特性がメンタルヘルスに与える影響、(4)業務の可視化とプロセス改善、(5)適応、コーディネーションとアウトソーシング、(6)健康経営施策の生産性効果、(7)360度フィードバックにおけるバイアス、(8)人材の外部採用と内部調達、(9)職場における孤⽴ ・孤独リスクとその評価指標の開発、(10)エンゲージメントと生産性、および中間管理職の役割、(11)経営チームの構成と経営メンバーの育成、(12)働き方改革の広がりと実効性、(13)多国籍企業の海外拠点の人材配置とパフォーマンス。

プロジェクト期間: 2021年10月11日 〜 2024年3月31日

(上記プロジェクト期間のうち、研究活動期間は 2021年10月11日 〜 2023年9月30日とし、データ利用報告期間は2023年10月1日 〜 2024年3月31日とする )

主要成果物

2024年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

2023年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

2022年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー