令和5年版労働経済白書：持続的な賃上げに向けて

厚生労働省は9月29日に「令和5年版　労働経済の分析」（労働経済白書）を公表した。
1949年に戦後初めて編集・公表された「昭和24年労働経済の分析」以来、74回目の公表となる今回の労働経済白書は、「持続的な賃上げに向けて」をテーマとして、賃金について多角的に分析を行った。さらに、わが国の賃金がこの四半世紀において伸び悩んだ理由を明らかにするとともに、賃上げが個々の企業・労働者や社会・経済全体に及ぼす好影響についての分析も行った。また、企業の業績や価格転嫁状況等と賃上げの関係についてのアンケート調査を使った分析や、転職やスタートアップと賃金の関係等の分析、政策が賃金に及ぼす影響として、最低賃金制度と同一労働同一賃金の効果についても掲載している。
本講演では、白書作成に中心的な役割を果たされた厚生労働省の古屋勝史労働経済調査官から白書のポイントについて解説いただく。