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高度成長と財政

開催案内

低成長を続ける我が国が成長力を取り戻すためには、かつて高度成長を理論づけた下村治(経済学者・大蔵官僚)の理論が参考になる。所得倍増計画(1960年閣議決定)の立案で有名な下村は、自分は計画主義者ではないとしており、経済成長をもたらすのは人間の創造力であり、それをいかに自由に発揮させるかが重要だとしていた。これはケインズのアニマル・スピリットと同じである。ケインズは、ケインズ的な経済政策で成長率を引き上げることはできないとしていた。
本セミナーでは、元内閣府事務次官であり『日本経済低成長からの脱却』 (NTT出版 2019)を上梓するなど経済成長と財政の分野の第一者でもある 松元 崇 様(現:国家公務員共済組合連合会理事長)をお迎えし、「高度成長と財政」と題してご講演いただきます。

イベント概要

  • 日時:2022年4月19日(火) 12:15-13:15
  • 開催方法:オンライン開催(Live 配信)
  • 開催言語:日本語
  • 参加費:無料
  • 主催:独立行政法人経済産業研究所(RIETI)

講演者・略歴(敬称略)

  • スピーカー:松元 崇(国家公務員共済組合連合会理事長)

    1952年東京生まれ。1975年国家公務員上級試験と司法試験に合格、1976年東京大学法学部卒業。同年大蔵省(現・財務省)入省、1980年米スタンフォード大学MBA取得。銀行局中小金融課金融会社室長、主税局総務課主税企画官兼主税局税制第二課、主計局調査課長、主計官(農林水産係担当)、法規課長、総務課長、財務総合政策研究所次長(兼務)、主計局次長を歴任。内閣府政策統括官、大臣官房長を経て、2012年内閣府事務次官。2014年7月第一生命経済研究所特別顧問。2017年9月より現職。
    主な著作に『決定版 大東亜戦争』新潮新書、2021(共著)、『大恐慌を駆け抜けた男 高橋是清』中公文庫、 2009、『高橋是清暗殺後の日本―「持たざる国」への道』中公文庫、2010、『山縣有朋の挫折―誰がための地方自治改革』日本経済新聞出版社、2011、『リスク・オン経済の衝撃』日本経済新聞出版社、2014、『持たざる国からの脱却』中公文庫、2016、『決定版 日中戦争』新潮新書、2018 (共著)、『日本経済低成長からの脱却』NTT出版、2019がある。

  • コメンテータ・モデレータ:後藤 康雄(RIETIリサーチアソシエイト / 成城大学社会イノベーション学部 教授)