新型コロナに対する韓国社会の対応:情報、介入、社会的コスト

執筆者 権 赫旭 (ファカルティフェロー)/金 榮愨 (専修大学)
発行日/NO. 2021年2月  21-P-004
研究プロジェクト コロナ危機後の資本蓄積と生産性向上
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概要

韓国は新型コロナの感染拡大に効果的に対応し、人命と経済への被害を最小限に抑えることに成功した稀な国の一つとして言われている。韓国は経済活動を委縮させる非医療加入政策(たとえばロックダウンや入国禁止など)を最小限にする代わりに、情報の収集・統合・公開によるいわゆる3T(Testing, Tracing, Treatment)方式を通して危機に対応した。このような医療資源を最大限に活用する対応は新型コロナによる人命と経済への被害を最小限に抑えることに大きく貢献したが、プライバシー侵害、経済主体の行動に対する直接的な介入と社会的統制などに関連する社会的コストと今後の課題も残した。