執筆者 | 相馬 亘 (日本大学) /藤田 裕二 (日本大学理工学研究所) /内藤 祐介 (株式会社 人工生命研究所) /西田 正敏 (株式会社 人工生命研究所) /治部 眞里 (OECD / 独立行政法人 科学技術振興機構) |
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発行日/NO. | 2013年12月 13-P-023 |
研究プロジェクト | 中小企業のダイナミクス・環境エネルギー・成長 |
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概要
これまでの科学技術基本計画は、科学技術の振興政策として推進されてきた面が強く、科学技術の成果を、新産業や雇用の創出、国民の福祉向上、社会問題の解決などに、有効に活かされてきたとは必ずしも言えない状況にある。これは、「知の創造」としての科学技術と「価値の創造」としてのイノベーションのマネジメントが、効果的になされてこなかったことに起因する。このような状況を改善するために我々は、科学技術政策とイノベーション政策のマネジメントに資するツールとして、地理空間上におけるイノベーション検索システム(「日本知図」)を開発している。本稿では、このシステムについて説明するとともに、その応用例を紹介する。具体的には、特許の出願人が、複数の科学技術分野に特許を出願することを分野重複と呼び、それを指数化したものとして分野重複度を定義する。そして、この分野重複度を、科学技術分野の融合に対する代理変数と見なすことによって、分野融合の現状や時間変化、さらにはオープンイノベーションの推進分野について論じる。