海外にいると、当初は日本との違いにばかり目が向き、しばらくすると結局同じようなものだと思うことが増え、そうした経過を経て後、冷静に彼我を眺められるようになる。本シリーズでは、「欧州からのヒント」と題して、日本で話題になっている政策イシューのいくつかについて、欧州にいて感じたこと、考えたことを述べていきたい。
第十二回「原子力ルネッサンス?」
原子力の再評価
世界的に原子力の再評価が進んでいる。現在、世界31カ国で436基の原子炉が稼動しており、その発電容量は約372GWであるが、将来に向けた建設が計画ないしは提案されている原子炉は377基であり、その発電容量は、現在の容量を上回る385GWにのぼる。すなわち、計画・提案のすべてが実現すれば原子力利用は倍増することになる。このような原子力の再評価を「原子力ルネッサンス」だとして歓迎する声も強い。
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白石 重明
コンサルティングフェロー
