IoT/インダストリー4.0が与えるインパクト

第56回「日米独3カ国におけるインダストリー4.0/IoTの実態調査(マッキンゼー&Coによるアンケート調査(定点観測))」

岩本 晃一 上席研究員

1 調査の概要

マッキンゼー&Co(Mckinsey&Company)は、Industry 4.0 Global Expert Surveyを実施し、2015年1月と2016年1月に公表している。この調査は、ドイツ、米国、日本の合計300人の産業専門家にアンケート調査したものである。質問内容は、インダストリー4.0/IoTに対する姿勢、進捗の程度、現在の状況などに関するものである。ここでは、2016年1月版のなかから要点を紹介する。3ヶ国を比較することで、日本がインダストリー4.0/IoT分野に大きく遅れを取っていることが浮き彫りになっている。

Mckinsey&Company(2016), Industry4.0 after the initial hype Where manufactures are finding value and how they can best captutre it, 2016 January

(1) 1年前と比べてインダストリー4.0が企業競争力に与える影響の可能性についてどのように認識が変化したか、との質問に対し、米国では、「より楽観的になった」が44%となったが日本では8%しかない。日本では、「悲観的になった」が3カ国中最も大きく18%もあり、「変化なし」も74%と最も多い。

図表1:1年前と比べてインダストリー4.0が企業競争力に与える影響の可能性についてどのように認識が変化したか
図表1:1年前と比べてインダストリー4.0が企業競争力に与える影響の可能性についてどのように認識が変化したか

(2) 貴社はインダストリー4.0に対する備えは出来ていますか、との問いに対して、米国は71%、ドイツは68%であるが、日本は36%と極めて低い。

図表2:貴社はインダストリー4.0に対する備えは出来ているか
図表2:貴社はインダストリー4.0に対する備えは出来ているか

(3) 貴社は、研究開発費のうち何%をインダストリー4.0分野に投資していますか、との問いに対して、米国、ドイツとも10-19%が最も多いが、日本は0-4%が最も多い。

図表3:貴社は、研究開発費のうち何%をインダストリー4.0分野に投資しているか
図表3:貴社は、研究開発費のうち何%をインダストリー4.0分野に投資しているか

2017年8月16日掲載

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