日本語タイトル:東アジア株式市場の関連性の変遷

Dynamics of Integration in East Asian Equity Markets

執筆者 小松原 宰明 (イボットソン・アソシエイツ・ジャパン)/沖本 竜義 (客員研究員)/辰巳 憲一 (学習院大学)
発行日/NO. 2016年8月  16-E-084
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概要

本稿では、1995年から2013年における、東アジア株式市場の関連性の長期トレンドを分析した。その結果、東アジア株式市場の関連性について、中国を含む国のペアに関しては2007年以降に関連性が大きく上昇しているのに対し、中国を除く国のペアでは1999年から2001年の間に、関連性が大きく上昇していることが明らかとなった。また、この関連性の上昇が、東アジア株式市場の取引時間内の関連性の上昇に起因するものか、それとも取引時間外の関連性の上昇に起因するものかを調べたところ、取引時間外の関連性の上昇に起因する部分が大きいことが判明した。この結果は、欧米投資家の東アジア株式市場への投資が進み、欧米株式市場の影響を強く受けるようになっていることを示唆していると考えられる。実際に、関連性が大きく上昇した時期を考えてみると、欧米投資家の東アジア株式市場への投資が盛んになった時期と合致する傾向にあった。また、関連性の上昇が分散投資に与えた影響を最小分散ポートフォリオのウェイトの観点から評価した結果、2013年の最小分散ポートフォリオは、日本に6割以上に投資し、韓国には全く投資しないというやや偏ったものとなっており、分散投資効果が低下していることが確認された。

概要(英語)

This paper investigates the dynamics of integration in East Asian equity markets between 1995 and 2013 using a smooth-transition correlation GARCH model. Our results show that East Asian equity market integration among China and other countries has increased significantly since 2007, whereas that among other East Asian equity markets excluding China increased significantly in an earlier period from 1999 to 2001. Additionally, we find that increasing integration has been mostly caused by correlation increases in after-trading hours. These results suggest that stock prices in East Asia are sensitive to Europe and U.S. stocks because Europe and U.S. investors were actively investing in East Asian stocks. Indeed, the periods reflect striking increases in integration that correspond approximately to the start of intensive Europe and U.S. investment activity in East Asian stock markets.