RIETIの生産性研究について-成長政策の実務のための鳥瞰-

執筆者 森川 正之  (副所長)
発行日/NO. 2010年3月  10-P-003
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概要

本稿の目的は、成長政策の企画・立案に携わる実務家を念頭に置きつつ、RIETIのこれまでの生産性に関連する研究成果を整理・概観することである。以下の3つに分けて整理する。

1)マクロ経済及び産業レベルでの成長会計分析

2)企業・事業所のマイクロデータを用いた生産性の分布及び動態に関する分析

3)マイクロデータを用いた企業・事業所レベルでの生産性の決定要因に関する分析

RIETIの生産性に関連する論文は60本を超えており、政策実務において様々な形で利用されてきた。また、研究成果は学術誌や書籍の形で公刊され、国内外の学者・有識者にも影響を与えている。これまでの研究を通じて多くの知見が蓄積されてきたが、具体的にどうすれば日本経済・産業の生産性を高めることができるのかについては未解決の研究課題も多い。生産性向上は成長政策の柱であり、今後とも政策形成に理論・実証面から寄与し、学術的な貢献にもつながるような質の高い生産性研究を推進していくことが必要である。

本論文の改訂版:13-P-010