執筆者 |
田中鮎夢 (京都大学) |
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発行日/NO. | 2008年4月 08-J-007 |
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概要
文化的財の自由な貿易を実現すべきか否かに関しては、ウルグアイ・ラウンドでの音響・映像サービスの交渉や2005年の文化多様性条約の採択を巡る国際間での交渉で様々な議論がなされている。本稿は、その経緯も踏まえつつ、経済学的視点から、文化的財を複製可能な文化的財と文化遺産(ユニークで複製不可能な文化的財)とに分けつつ、それらに関して自由貿易が文化の多様性や経済厚生に与える影響を考察するとともに、実証面での研究を紹介する。最後に、文化的財の国際貿易の研究において残されている課題を提示する。