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ものづくりにおける深層の付加価値創造:組織能力の積み重ねと意味的価値のマネジメント

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執筆者延岡 健太郎  (ファカルティフェロー)
発行日/NO.2008年03月  08-J-006
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Research Digest (DPワンポイント解説)

概要

日本の製造企業の多くが、技術・商品開発やものづくり能力は高いにもかかわらず、それを高業績に結びつけることができていない。DVDや薄型テレビなど、日本で開発された新技術が満載された商品でも、モジュール化の進展にも伴い、すぐに模倣されてしまう。本研究は、模倣されることなく持続的な付加価値創造を実現するための条件を、相互に関連する2つの視点から議論する。第1に、商品の差別化や特許よりも、「組織能力の積み重ね」が独自性を持続するためには重要だという点である。これについては、日本を代表する総合電機企業2社において、長期間にわたり高い業績に貢献している86の技術を分析した実証データを提示する。第2に、高い商品価値を持続するためには、数字で表される機能やスペックによる「機能的価値」だけではなく、「意味的価値」を創出することが必須だという点である。意味的価値とは、たとえば、消費財であれば、顧客のこだわりを演出する価値、生産財であればソリューション提供による価値、などに代表されるような、単なる商品の機能・スペックを超えた顧客価値である。いくらものづくりの強みがあっても、機能的価値だけであれば、顧客ニーズはすぐに頭打ちしてしまい、強みが意味を持たなくなる。日本のものづくりには、「組織能力の積み重ね」によって「意味的価値」を創出する「深層の付加価値創造」が求められているが、現状では特に意味的価値の創出に大きな問題がある。

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