著者からひとこと

人材覚醒経済

人材覚醒経済

人材覚醒経済

    著:鶴 光太郎

著者による紹介文

拙著が世に出る経緯については、「あとがき」をみていただくとして、著者の立場から本書の特徴を2点ばかり申し上げたいと思います。第1は、現在、安倍政権でも「働き方改革」が大変重視されていますが、「同一労働同一賃金」、「長時間労働抑制」は耳にすることは多くても、全体像は必ずしも明らかではないです。日本的な雇用システムが変容する中で「働き方改革」がなぜ必要か、その全体像は何か、「働き方改革」でどのような世界が開けるか、統一的に論じたつもりです。第2は、さまざまな雇用制度改革を提言しつつも、改革を妨げている最大の岩盤は我々の頭の中、意識にあることを故青木昌彦氏の比較制度分析のフレームワークで論じていることです。本書の内容はRIETIでの研究成果、筆者が委員を務めた規制改革会議での議論などに基づいていますが、序章ではアベノミクスの政治経済学的な評価を行うなど、雇用・労働の専門家、現場の方のみならず、幅広い層の方々に手に取っていただければ望外の喜びです。

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