2008-1-4-05

平成20年度「派遣労働者の生活と求職行動に関するアンケート調査(第5回)」

結果概要(まとめ)

過去4回(2008年12月2009年6月2009年12月2010年6月)に渡り行ってきた本調査は、今回の5回目の調査(2010年12月時点)が最終調査となる。2008年12月と2010年12月の雇用形態の変化を調べたところ、契約社員や1ヶ月以上のアルバイト・パートで定着率が高い、製造業派遣、契約社員、失業者で正社員化率が高いこと等が確認された。これらの傾向は、各時点間においても同様にみられることから、雇用期間の長さが定着率に関係し、契約社員や製造業派遣のような準正社員的な働き方が正社員への転換に結びつくと示唆される。

月収、労働時間といった労働条件については、直近の2010年6月調査からわずかながら改善傾向にある。主観的幸福度や主観的な生活水準の改善ははっきりしなかった。継続的な景気の拡大と労働条件の改善により、引き続き生活不安を払拭していく必要がある。

最近の労働者派遣をめぐる動きについて、改正派遣法に対する認識・考えについて質問した。第3回調査と比べて、より多くの人がニュースを知る一方、登録型派遣を継続したい人や政策転換に不安を持つ人が前回の調査と同様少なからず存在することが確認された。

また、有期雇用の働き方として、不安定雇用や転勤・異動に対する補償(賃金の上乗せ)について質問した。3年の雇用期間を1年に短縮することに対して、最低限必要な賃金割増率(最低補償率)は平均で20%程度であった。一方、転勤や異動の受け入れるための最低補償率はより高く(平均で26%)、5割の賃金割増を提示されても転勤や異動のない仕事を望む人は全体で半分程度を占めるなど、多くの非正規労働者とって、地域・仕事限定の働き方を強く望んでいることがあきらかとなった。

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