プログラム:政策史・政策評価

産業政策の歴史的評価

プロジェクトリーダー/サブリーダー

岡崎 哲二顔写真

岡崎 哲二 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

通商産業省および経済産業省が立案・実施してきた主要な産業政策について、経済分析と歴史研究のアプローチを統合してその定量的評価を行う。具体的なプロジェクトとしては、第1に1960年代に実施された地域開発政策を取り上げる。1962年に閣議決定された全国総合開発計画とそれに基づく新産業都市建設促進法(1962年)、工業整備特別地域整備促進法(1964年)は、産業の空間配置を政策的に変更する大規模な試みであり、政策決定にあたって地方自治体や政治家からのさまざまなインプットが行われたこともあって、産業政策研究だけでなく、経済史、空間経済学、政治経済学の視点からも興味深い対象といえる。本プロジェクトでは関連する統計データを体系的に整備するとともに、歴史的情報を収集し、両者を統合することを通じて全国総合開発計画と新産都市など、関連する政策の歴史的評価を試みる。第2に産業政策、特に地域経済政策が経済構造に与えた長期的な影響を検討する。1970年代以降、通産省は、工業再配置促進法、テクノポリス法、頭脳立地法などの一連の政策を通じて、引き続き産業の空間的配置に対して政策的に働きかけてきた。こうした政策は、産業の空間的配置だけでなく、経済のミクロ的な側面、すなわち産業組織・企業構造にも長期的なインパクトを与えたと予想される。本プロジェクトでは、工業統計調査等の個票データを用いて、これら地域経済政策が産業組織・企業構造に与えた長期的な影響を検証する。

プロジェクト期間: 2016年7月 5日 〜 2018年6月30日

主要成果物

2017年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー