プログラム:法と経済

企業統治分析のフロンティア

プロジェクトリーダー/サブリーダー

宮島 英昭 顔写真

宮島 英昭 (ファカルティフェロー)

リーダー

プロジェクト概要

スチュワードシップ・コード、コーポレート・ガバナンス・コードの実施を通じて、日本企業の統治制度改革は、形式的な整備から実効性の確保という新たな段階に入った。今後、この統治制度改革を通じて、日本企業の収益力(稼ぐ力)を改善して行くためには、改革が、企業のイノベーション能力の基礎であるR&D投資、人的資本投資を促進し、また積極的なM&A、事業再組織化、過度な負債圧縮の回避などに寄与する必要がある。もっとも、これまで、所有構造の変化、取締役会の改革といった統治制度の変化が、実際にこうした企業行動にどの程度、いかなるルートを通じて影響を与えるのかについて、十分に解明されてきたとはいえない。また、株主主権をモデルとする改革が、長期関係を基礎に置く他の経済制度(雇用システム)と実際に整合的に機能するのか、さらに、こうした市場による経営の規律の促進が、近視眼的な経営を生み出すという可能性も検討される必要がある。本プロジェクトの課題は、こうした問題意識から、現在の日本企業の統治制度の機能を、企業のイノベーション、M&A、事業再組織化、財務政策などの企業行動に焦点をあてて解明する点にある。

プロジェクト期間: 2017年8月14日 〜 2019年7月31日

主要成果物

2019年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー

RIETIポリシー・ディスカッション・ペーパー

2018年度の成果

RIETIディスカッション・ペーパー