プロジェクト概要
2009年度~2010年度
日本のイノベーションシステムは大企業中心の自前主義が特徴といわれてきたが、技術革新の進展やグローバル競争の激化などに伴って、外部連携をとりいれたオープンイノベーションの重要性が高まっている。しかしながら、欧米企業と比較して、日本企業のオープンイノベーションに対する取り組みは遅れているとも言われている。また、イノベーションに関する外部連携の形態は業種によっても異なる。たとえば医薬品産業においては、必要な化合物の導入・導出が中心であるが、エレクトロニクス産業においては製品・事業領域の複雑化が進み、エコシステムを形成していくことが重要になっている。更に、外部連携が活発に行われるネットワーク型のイノベーションシステムを構築するためには、産学連携の活性化や「死の谷」を埋めるベンチャー企業の育成も重要な問題である。本プロジェクトでは、イノベーションに関する技術分野・業種別の特性を踏まえながら、日本におけるオープンイノベーションの現状と課題を定量的な分析によって明らかにする。
プロジェクト期間: 2009年6月 8日 〜 2011年3月31日
主要成果物
2010年度の成果
RIETIディスカッション・ペーパー
- 11-E-008
"Examining the University Industry Collaboration Policy in Japan: Patent analysis" (MOTOHASHI Kazuyuki and MURAMATSU Shingo) - 11-E-007
"Innovation and Entrepreneurship: A first look at linkage data of Japanese patent and enterprise census" (MOTOHASHI Kazuyuki) - 10-E-020
"Bargaining in Technology Markets: An empirical study of biotechnology alliances" (KINUKAWA Shinya and MOTOHASHI Kazuyuki) - 11-J-009
「事業所・企業統計と特許データベースの接続データを用いたイノベーションと企業ダイナミクスの実証研究」 (元橋 一之)