大変革時代における科学技術イノベーション政策-超スマート社会実現に向けた第5期科学技術基本計画-

開催日 2016年3月17日
スピーカー 中西 宏典 (内閣府大臣官房審議官(科学技術・イノベーション担当))
モデレータ 田村 傑 (RIETI上席研究員)
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開催案内/講演概要

ICTの急速な進展に伴い、次々と新たなビジネスが生まれ、また、我々の社会生活も大きく変化する、いわゆる大変革時代を迎える中、科学技術、そしてイノベーション政策は何を目指し、どう取り組むべきなのか。
2020年を射程に、我が国の科学技術イノベーションに関する政府の取組の方向を示す第5期科学技術基本計画がこの1月に閣議決定された。そこでは、大変革時代にあって、先見性を持って取り組んで行くとともに、いかなる変化にも柔軟に対応できる力を持つことが基本的な方針として示されている。そして、その具体化に向け、未来の産業創造・社会変革への取組、経済社会的課題への対応、人材をはじめとする基盤力の強化、そして、人、知、資金の好循環システムの構築を4つの柱とする政策が示された。特に、未来の産業創造に向けた新たな取組として、超スマート社会サービスプラットフォームの構築という考え方と、それに向けた一連の取組をSociety5.0と称し具体的な政策を展開することが示されたところである。
今回は、その基本的な考え及び示された政策についての理解を深め、その実現に向けた取組の第一歩について広く関係者間での議論を行いたい。

議事録

総合科学技術・イノベーション会議とは

中西 宏典写真総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)は、総理・関係閣僚(7名)および有識者議員(8名)で構成されています。トヨタ自動車や住友化学といった大企業のトップにも入っていただき、産官学のバランスをとりながら議論が行われています。

主な業務としては、5カ年の基本的な政策の方針を定めた「科学技術基本計画」の策定、毎年重点的に取り組むべき具体的政策を特定した「科学技術イノベーション総合戦略」、そして、自らが予算を確保し展開する研究開発プログラムがあります。

「科学技術基本計画」は、10年程度の将来を見通し、今後5年間で展開すべき政策の基本的な方針を明確にしたものです。現行の第4期科学技術基本計画(2011〜2015年度)は、2011年3月に東日本大震災が発生したことから2011年8月からスタートしました。1つのポイントは、従来の分野別重点化から課題達成型へと舵が切られました点です。

また、「科学技術イノベーション総合戦略」は、「日本再興戦略(競争力会議)」と両輪をなすもので、平成25年6月に閣議決定後、毎年改定が行われています。この毎年策定される「総合戦略」と5カ年間の「基本計画」を連携させ、しっかりとしたPDCAが回るようにしました。

予算面では、先ず、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は、基礎から社会実装までを念頭に置いた府省の枠を超えた横断型プログラムであり、平成27年度政府予算500億円で11プロジェクトを実施しています。また、革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)は、平成25年度補正予算550億円で14プロジェクトを実施し、経済・社会に大きな変革をもたらすハイリスク・ハイインパクトな研究開発を推進しています。

科学技術イノベーションを巡る現在の状況

2000年に入り、我が国の自然科学分野のノーベル賞受賞者数は、米国に次いで世界第2位となりました。一方、トップ10%論文数シェアは2000年以降急速に低下。米国も同様に低下する中で、中国が急伸している状況です。国際共著論文をみても、この10年で中国をはじめ欧米が拡大している中で、日本の伸びは相対的に鈍いことがわかります。日本が国際的な共同研究のネットワークに絡んでいないことを認識し、改善していくことが1つの課題だと考えています。

また、大学教員を見ると、若手の割合が急速に低下しています。主要研究大学の教員の雇用状況(文科省調べ)をみると、平成25年度は30〜45歳未満で任期付雇用が約8割を占め、任期なし雇用は60歳以上の割合が増加しています。若手研究者のキャリアが先の見通せない状況にある中で、博士課程進学率は低下傾向にあります。

産学の共同研究については、1件当たりの金額が平均して200万円程度と小さいため、実質的な成果を期待できるレベルには至っていません。一方、5000万円を超える共同研究も増加しており、ライセンス収入も拡大しつつあります。しかし、民間企業に対するアンケート調査によると研究開発における外部連携は2割程度と、オープンイノベーションの活用は依然として少なく、サイエンスをベースとした大学発ベンチャーの伸びも鈍いといえます。

日本の主要産業の研究費は、各産業ともリーマンショックによって大きく減少しました。自動車産業を含む「輸送用機械器具製造業」は回復・上昇傾向にありますが、ピーク時の水準は下回っています。とりわけ情報通信機器製造業などは、低下傾向から回復していません。

近年、ICTなどの急速な進展に伴い、「第4次産業革命」ともいうべき時代を迎えつつあります。ネットワーク化、オープン化などの進展により、情報、人、組織、物流、金融が相互に結びつき、ビジネスや社会のあり方が瞬時に大きく変わる「大変革時代」が到来しています。研究開発のあらゆる段階からイノベーションにつながるオープンでダイナミックな流れが加速し、また、科学の世界でもオープンサイエンスの時代が到来するなど、価値創造や知の創造プロセスが大きく変化しています。

第5期科学技術基本計画の全体概要

ICTの急速な進化やグローバル化の進展といった「大変革時代」を迎え、また、エネルギー制約や少子高齢化、地域経済社会の疲弊、地球環境問題といった課題にも適切に対処していく必要があります。そこで第5期科学技術基本計画の基本方針として、先の見通しにくい大変革時代の中で、「先を見通して戦略的に手を打っていく力(先見性と戦略性)」と、「どのような変化にも対応していく力(多様性と柔軟性)」を重視しています。そして、国際的に開かれたイノベーションシステムの中で、競争・協調しつつ各主体の持つ力を発揮できる仕組みを人文社会、自然科学などあらゆる分野の参画の下で構築していくことを目指しています。

政策の4本柱として、(1)未来の産業創造・社会変革(新しい価値が次々と創出される「超スマート社会」を世界に先駆けて実現する)、(2)経済・社会的な課題への対応(顕在化している政策課題を特定し、達成に向けた取り組みを関係省庁・産学官の連携のもと進める)、(3)基盤的な力の強化(さまざまな変化に的確に対応するため、人材力の徹底強化、多様で卓越した知を生む研究力などを強化)、(4)人材・知・資金の好循環(民間企業の研究開発投資の促進を図るとともに産官学によるイノベーションシステムを構築)を掲げています。

さらに、進捗把握のための目標値と主要指標の設定、ステークホルダーとの対話・協働・倫理・法・社会問題への取り組みをあわせて進め、政策を展開していく必要があると考えています。そして、政府研究開発投資としてGDPの1%(5年間で26兆円となる試算)を目標とすることが明記されています。

米国における先進製造への取り組み強化やドイツのIndustrie4.0など、国の発展の基盤として科学技術イノベーション政策を強化する動きが各国でみられます。やはり特定の政策課題を念頭にいろいろな議論がなされており、海外ではGoogleのSmart CityやIBMのEnabling techといった動きもみられます。ビジネスの視点では、付加価値の所在が大きく変化する中で、システム化やSoftware definedの視点などの必要性についても、準備検討会において議論されてきました。また、ICTやIoTの技術はビジネスだけのものではなく、少子高齢化、エネルギー・環境面での制約、働き方や暮らし方といった社会的な視点も念頭に置く必要があります。

(1)未来の産業創造・社会変革に向けた新たな価値創造 -Soceety5.0の実現に向けて-

「未来の産業創造・社会変革に向けた新たな価値創造」を実現するためには、「未来に果敢に挑戦する研究開発と人材の強化」として、失敗を恐れず高いハードルに果敢に挑戦し、他の追随を許さないイノベーションを生み出していく営みが重要です。アイデアの斬新さと経済・社会的インパクトを重視した研究開発への挑戦を促すとともに、より創造的なアイデアと、それを実装する行動力を持つ人材にアイデアの試行機会を提供(各府省の研究開発プロジェクトにおけるチャレンジングな研究開発の推進に適した手法の普及拡大、ImPACTの更なる発展・展開など)することが求められます。

また、「世界に先駆けた『超スマート社会』の実現(Society5.0)」として、我が国はIoTやAIを含む科学技術の成果を、ものづくりだけでなくさまざまな分野に広げ、経済成長や健康長寿社会の形成、さらには社会変革につなげていくことを目指しています。そして"必要なモノ・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供される社会"に向けて、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といったさまざまな違いを乗り越えて、豊かな生活を送るための政策を展開すべきであると考えています。こうした、人間を中心に据えて、その豊かさを目指す「超スマート社会」を未来の姿として共有し、その実現に向けた一連の取り組みを「Society5.0」とし、常に深化させつつ強力に推進していく必要があります。

IoTなどによってつながることで、付加価値の所在が大きく変わる時代にあって、自らの強みを生かし、儲けを確保する仕組みを組み込んだビジネスモデルを構築する「システム化」は、ますます重要となります。そこで、まずは国として取り組むべき課題を念頭に、11の経済社会的システムを先行的に構築していきます。

具体的には、高度道路交通システムや地域包括ケアシステム、エネルギーバリューチェーンの最適化など、関係省庁と民間が連携しながら進めているプロジェクトがあります。そして、それぞれのシステムをつくり込む過程で、インターフェース、データフォーマット標準化、セキュリティの高度化・社会実装、標準的データの活用といった、ソフトな社会基盤として、超スマート社会サービスプラットフォームをつくっていくことが大きな目標です。すでに3Dマッピングに関しては、関係するシステムが一緒に議論し、仕様の共有などの議論が始まっています。

IoTサービスプラットフォームの構築に必要な基盤技術については、サイバーセキュリティ技術、IoTシステム構築技術、ビッグデータ解析技術、AI技術、デバイス技術、ネットワーク技術、エッジコンピューティングが不可欠であると特定しています。今後、各省がリンクしながらオールジャパンとして戦略的に取り組んでいく必要があります。

地図基盤を例としたプラットフォーム整備のイメージとして、自動走行のための地図情報はインフラのメンテナンスや防災面でも活用することができます。そこで、時刻・空間地理情報をできるだけ基本情報化することにより、データの利活用を促進していくための議論を国土地理院とも一緒に進めています。

たとえばドイツでは、マッピングの企業をBMWやフォルクスワーゲン、アウディなどが共同で買収するといった動きがみられます。しかし日本の場合は民間だけでは難しいため、SIPのプロジェクトで最低限の共通的な基盤の部分を国が担い、それ以上の部分は民間が行うなど、産官学で役割分担しながら進めています。

超スマート社会やSociety5.0は、まだ緒についたばかりといえますが、5カ年計画を着実に達成していくために、縦の分野毎の活動を推進する委員会と横の横断的な活動を推進する委員会をつくり、十分な連携の下、活動を進めているところです。動きが激しい大変革時代の中で、関係省庁が分散しながらも、緩やかにつながり調整がとれている形をいかにつくっていくかが、次の5年をフォローする上で重要であると考えています。

(2)経済・社会的課題への対応

「経済・社会的課題への対応」では、13の重要政策課題ごとに研究開発から社会実装までの取り組みを一体的に推進していきます。具体的には、「持続的な成長と地域社会の自律的発展」として、エネルギーの安定的確保とエネルギー利用の効率化、資源の安定的な確保と循環的な利用、食料の安定的な確保、世界最先端の医療技術の実現による健康長寿社会の形成、持続可能な都市および地域のための社会基盤の実現、効率的・効果的なインフラの長寿命化への対策、モノづくり・コトづくりの競争力向上が重要です。

また、「国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の実現」では、自然災害への対応、食品安全、生活環境、労働衛生などの確保、サイバーセキュリティの確保、国家安全保障上の諸課題への対応、「地球規模課題への対応と世界の発展への貢献」としては、地球規模の気候変動への対応、生物多様性への対応、といった課題を特定しています。

さらに、さまざまな課題への対応に関連し、国家戦略上重要なフロンティアである「海洋」「宇宙」の適切な開発、利用および管理を支える一連の科学技術について、長期的視野に立って継続的に強化することを明確にしています。

(3)科学技術イノベーションの基盤的な力の強化

今後起こり得るさまざまな変化に対して柔軟かつ的確に対応するため、若手人材の育成・活躍促進と大学の改革・機能強化を中心に、基盤的な力の抜本的強化に向けた取り組みを進める必要があります。

「人材力の強化」として、若手研究者のキャリアパスの明確化とキャリアの段階に応じ能力・意欲を発揮できる環境整備(大学などにおけるシニアへの年俸制導入や任期付雇用転換などを通じた若手向け任期なしポストの拡充促進、テニュアトラック制の原則導入促進、大学の若手本務教員の1割増等)に向けて、少しずつ動こうとしています。また、多様な人材の育成・確保とキャリアパス確立、大学と産業界などとの協働による大学院教育改革、次代の科学技術イノベーションを担う人材育成、女性リーダーの育成・登用等を通じた女性の活躍促進、女性研究者の新規採用割合の増加(自然科学系全体で30%)を推進していきます。

「知の基盤の強化」では、イノベーションの源泉としての学術研究と基礎研究の推進に向けた改革・強化(社会からの負託にこたえる科研費改革・強化、戦略的・要請的な基礎研究の改革・強化、学際的・分野融合的な研究充実、国際共同研究の推進、世界トップレベル研究拠点の形成等)。研究開発活動を支える共通基盤技術、施設・設備、情報基盤の戦略的強化、オープンサイエンスの推進体制の構築といった取組を通じ、総論文数増加、総論文のうちトップ10%論文数割合の増加(10%へ)を図っていきたいと考えています。

「資金改革の強化」では、大学などの一層効率的・効果的な運営を可能とする基盤的経費の改革と確実な措置、公募型資金の改革(競争的資金の使い勝手の改善、競争的資金以外の研究資金への間接経費導入など)、国立大学改革と研究資金改革との一体的推進(運営費交付金の新たな配分・評価など)が課題となっています。

(4)イノベーション創出に向けた人材、知、資金の好循環システムの構築

「イノベーション創出に向けた人材、知、資金の好循環システムの構築」については、まず「オープンイノベーションを推進する仕組みの強化」として、企業・大学・公的研究機関における推進体制強化(産業界の人材・知・資金を投入した本格的連携、大学などの経営システム改革、国立研究開発法人の橋渡し機能強化など)、人材の移動の促進、人材・知・資金が結集する「場」の形成、セクター間の研究者移動数の2割増、大学などの企業からの共同研究受入額の5割増を目指しています。

また「新規事業に挑戦する中小・ベンチャー企業の創出強化」として、起業家の育成、事業化・成長段階までの各過程に適した支援(大学発ベンチャー創出促進、新製品・サービスに対する初期需要確保など)、新規上場(IPO)やM&Aの増加に向けて取り組んでいきます。

「国際的な知的財産・標準化の戦略的活用」では、中小企業や大学等に散在する知的財産の活用促進(特許出願に占める中小企業割合15%の実現、大学の特許実施許諾件数の5割増)、国際標準化推進と支援体制強化について、議論していくことになっています。

科学技術イノベーション推進機能の構築に関しては、主体である大学および国立研究開発法人の改革・機能強化と科学技術イノベーション政策の推進体制の強化を図るとともに、研究開発投資を確保していきます。基本計画実行のため、官民合わせた研究開発投資は対GDP比4%以上、政府研究開発投資については経済・財政再生計画との整合性を確保しつつ対GDP比1%へ、期間中のGDP名目成長率を平均3.3%という前提で試算した場合、政府研究開発投資の総額は約26兆円の規模となる見通しです。

質疑応答

Q:

科学技術基本計画も第5期を迎え、当初の科学技術コミュニティによるコミュニティのための計画から、社会に向き合う大きな窓口になってきたと感じています。そのような変化は、産業界の方が有識者議員として参画し、意見を述べられていることが要因だと思います。反面、科学技術に日々携わっている大学などの人々が同じ意識を共有することは、なかなか難しいように思うのですが、そのプロセスについて、とくに考えていることがあれば教えてください。

A:

大学などにおいても交付金が年々減少し、民間の外部資金を取り込まなければ経営が難しくなっているため、問題意識は変わりつつあります。ただし、そのような意識が末端の研究者にどこまで行き渡っているかについては今後も留意し、引き続きメッセージを出していきたいと思っています。

Q:

政府研究開発投資を対GDP比1%、また期間中のGDP名目成長率は平均3.3%が前提というのは、非常に野心的な数字だと感じます。先般、官邸にスティグリッツ教授が招かれ、安倍首相に消費税率引き上げを後ろ倒しすべきだとアドバイスをされたわけですが、こうした状況を踏まえ、約26兆円という政府開発投資額の規模について、どのようにお考えでしょうか。

A:

たしかに厳しいところもあると思いますが、政府開発投資額の目標と実績のギャップは、第3期、第4期と縮まってきています。今後、さらに基本計画の実行による経済的なインパクトを示しながら、26兆円規模の予算を確保していきたいと思っています。

Q:

Society5.0について、どのように展開していくのか、もう少し詳しく説明してください。

A:

先ずは、政府が主導する11の社会システムをつくりながら、並行して、効率的にビジネスをデザインし、儲けにつながっていく仕組み(ビジネスモデル)を作りやすい環境、いわば社会的な基盤をつくることが政府としてできる部分だと思っています。Society5.0はわかりにくいと言われますが、このような問題意識で少しずつプロモートしているところです。まさに理解を深めるキャンペーンを始めることとしています。

Q:

総合科学技術・イノベーション会議の司令塔としての役割について、もう少し詳しくうかがいたいと思います。

A:

たとえば最近関心が高まっているAIについては、昨年、産総研が研究センターを設置しましたが、その後、文科省でも100億円のプロジェクトを始めました。同様に、総務省でもいろいろなことをやっていたわけです。そして、それらを俯瞰してみると内容がバラバラだったため、各省で連携をとる必要がありました。少なくとも、それぞれのある程度の立場にある人々は同じ認識を共有し、その上に全体像のわかる人を置くべきだということになったわけです。また11のプロジェクトは、「システム」というキーワードで重点化されており、各省においても具体的に取り組まれています。

Q:

大学改革の必要性については、まだ大学内部の意識が高まっていないように感じます。名古屋大学のように産学連携のプロジェクトを推進し、大学自体の危機感を醸成し、意識を変えていくことが重要だと思います。どのように対応していくお考えでしょうか。

A:

これまで文科省自身も改革を進めてきたわけですが、やはり現場である各大学が自主的に変わらなければいけないと思うことが重要です。国立大学では本年4月より、3つのカテゴリーに分け、評価に応じて交付金の重点配分を変えていくことになります。より大胆な変化としては、指定国立大学の制度が法制化される予定です。これまでのように80以上の国立大学を護送船団方式で政府が一律にみていくやり方とは、明確に異なるといえるでしょう。

この議事録はRIETI編集部の責任でまとめたものです。