RIETI特別セミナー

WTO 2020:21世紀の貿易ガバナンス

開催案内

今日の世界貿易の多くは、1980年代やそれ以前と比べ、はるかに複雑になっている。これを21世紀の貿易と呼ぶこととする。最もダイナミックな国際取引とも言える、今日の世界貿易の鍵となっているのが生産分業(production sharing)である。今回の特別セミナーでは、今日のWTOルールがこうした国際取引を支えるうえで、必要な規律を提供し得ていないという問題について議論する。一方、こうした状況に対する対処法として、より緊密な地域貿易協定、新興経済国の単独主義、網の目のように張り巡らされた二国間投資協定など、一連の規律がバラバラに並存するかたちで発展してきた。このことが経済分析においてどういう意味合いを持つのか、また、WTO体制にどういう影響をもたらすかについても考察する。

イベント概要

  • 日時:2011年2月2日(水)12:15-13:45(受付開始および開場:12:00)
  • 会場:RIETI国際セミナー室 (東京都千代田区霞が関1丁目3番1号 経済産業省別館11階1121)
  • 開催言語:英語⇔日本語(同時通訳あり)
  • 参加費:無料
  • 主催:独立行政法人経済産業研究所
  • お問合せ:RIETI 原田 朋子
    Tel: 03-3501-8398、Fax: 03-3501-8416

※講演内容および配布資料等を引用される場合には、事務局までご一報ください。

※昼食をお召し上がりになりながら、ご聴講いただけます。昼食の手配はいたしませんので、各自ご用意下さい。

講演者

  • スピーカー:リチャード E. ボールドウィン(高等国際問題・開発研究所(ジュネーブ)教授)
  • コメンテータ:石毛 博行(RIETIコンサルティングフェロー/前経済産業審議官)
  • コメンテータ:水野 政義(農林水産省大臣官房国際部国際経済課長)
  • モデレータ:若杉 隆平(京都大学経済研究所教授/RIETI研究主幹)

配付資料

リチャード E. ボールドウィン(Richard E. Baldwin)氏ご略歴

1991年から高等国際問題・開発研究所(ジュネーブ)の国際経済学教授、2006年よりCEPRポリシーディレクター、2007年6月より政策提言ポータルサイトVoxEU.org 編集長および欧州経済学会評議会選出委員。1990-91年には当時の米ブッシュ政権の大統領経済諮問委員会のシニア・スタッフ・エコノミストを務め、ウルグアイ・ラウンド、北米自由貿易協定(NAFTA)や米ASEAN経済連携構想(EAI)の交渉のほか、日米構造問題協議、日米半導体協定など数多くの通商問題担当。1991-2001年CEPR国際貿易プログラムディレクター、2000-05年Economic Policy誌の共同編集長を務める。

著作物多数。主な研究分野は国際貿易、グローバル化、地域主義、欧州統合など。EU、OECD、世界銀行、EFTA、USAIDなど国際機関対象のコンサルティングも手がけてきた。

マサチューセッツ工科大学でポール・クルーグマン教授の指導の下、経済学博士号を取得。