RIETI BBLセミナー / 国際ワークショップ

Science for Innovation: Exploiting and strengthening the linkage (議事概要)

イベント概要

議事概要

科学は色々な経路で産業のイノベーション力を高めている。しかし、その強さは、産学間の知識波及や連携の制度的な仕組みをいかに構築できるかによるところが大きい。こうした問題意識の下、RIETIは、長岡貞男RIETI RC/FF(一橋大学)の「日本企業の研究開発の構造的特長と今後の課題」研究プロジェクトの一環として、このような相互作用の現状を評価し、その強化のあり方に関する問題を取り上げるワークショップ「Science for Innovation: Exploiting and strengtheningthe linkage」を開催した。

まず、BBLセミナー”Economics of Science”において、PaulaSTEPHAN教授(ジョージア州立大学)より、「科学者は何故、研究をするのか」(科学者の動機付け(moti vation)と見返り(rewards))、および科学における知識生産関数に焦点を当てた多面的な分析結果が示された。

つづいて、ワークショップの第1セッションでは、長岡RCおよびJohn P. Walsh教授(ジョージア工科大学)より、RIETIとジョージア工科大学が共同で行った発明者サーベイに基づく分析についての報告が行われた。長岡RCは、日本の発明者の学歴と発明の生涯パフォーマンスの関係についての研究結果を報告した(“Contribution of science to industrial innovationin Japan: overview of evidence from RIETI inventor survey”)。また、John P. Walsh教授(ジョージア工科大学)は、研究開発におけるコラボレーションの状況およびその効果について研究成果を報告した(““Open” innovation and patent value in the US and Japan: Evidencefrom the RIETI-Georgia Tech inventor survey”)。

第2セッション”Science creativity and university startups”では、Robert Kneller教授(東京大学)が“University-based startupsin Japan”プレゼンテーションにおいて新薬開発における大学の役割と必要とされる環境についての考えを述べた。また、ChiaraFranzoni氏(DISPEA(伊)リサーチフェロー)は”Exploratory attitude andcreativity in science”で、研究の創造性を生み出す要因に関する研究成果を発表した。

最終の第3セッション”Science and knowledge base for industrialinnovation”では、大湾秀雄准教授(東京大学)より、個々人の研究開発成果に最も強い影響を与えるmotivationは科学技術の進歩に貢献する満足感と技術上の問題を解決できたことによる満足感であることなどが報告された。和田哲夫教授(学習院大学)はプレゼンテーション”Measuring knowledge from patent citation”の中で、特許の引用文献は、発明に寄与する知識フローに関する指標になり得るとの考えを述べた(“Measuring scientific knowledge flow from patentcitation”)。