スポーツマンシップ教育と経済成長力:投稿意見

広瀬 一郎
上席研究員

「スポーツマンシップ教育と経済成長力」について

(有)MHV経営研究所 所長 経営コンサルタント 志村英盛

広瀬一郎氏の「スポーツマンシップが優秀な経済人を養成しそれが安定的な経済成長にもつながる」「スポーツマンシップとは、強制されないで自発的に行うスポーツにおいて行われるルール尊重の精神であり、尊重するとは、自律的、自発的理解に基づいた価値判断や状況評価のことである」「未来にわたって我が国の成長力を維持するために、可及的速やかにスポーツマンシップ教育の実施に着手すべきでないだろうか」との意見に賛同します。

私は、これは、わかりやすく言えば、ゴルフにおいてスコアをごまかして申告することが横行すれば、ゴルフは競技としては成り立たないということだと思います。会計粉飾や、ISO9001無視や、リコール隠しの横行が容認されるならば、太平洋戦争敗戦後、日本人が汗と涙で営々と築きあげてきた日本企業や日本製品の信用が大きく低下することになります。企業経営、特に大企業経営における会計粉飾やリコール隠しは、絶対に容認できません。

広瀬氏の提言される「スポーツマンシップ教育」が広く行われ、「ルールの自発的尊重」こそが「顧客の信頼感を維持する土台である」ことを更に徹底することが、我が国の成長力を維持する王道であることは間違いないと思います。

スポーツマンシップを教育として伝えるソフト開発を

匿名希望

スポーツマンシップは「尊重」につきるというのは、広瀬さんの著書でも触れられていますし、個人的にもまったくその通りだと思います。それが「経済成長力」につながるというのも、うなずけます。

ただ、この「スポーツマンシップの精神=尊重」を、どう「教育」として伝えていき、それが「人材育成」に結びつき、中長期的な経済成長力へとつなげるかという手段(ソフト開発)を、具体的に考えていく必要がありますよね。もう考えられているかもしれませんが、そういう段階だと思います。

子どもに対しては「教育」していく余地がありますが、すでに成人した大人には、どんなやり方で「教育」できるのでしょうか(スポーツマンシップは子どもの段階に伝えないと、という話と矛盾するようですが)。

スポーツに縁の薄い(テレビ観戦程度の)多くのビジネスマンに「スポーツマンシップの精神」こそが、世界で戦える人材育成に役立つということを、胸にストンと落ちるよう具体的に伝えないと、共感・共鳴してくれない気がします。

「スポーツ」「ビジネス」をテーマとする私としても、真剣に考えてみたいと思います。

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