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電波探検隊

※本プロジェクトは、終了しております。

マイクロ波帯の周波数利用状況についての基礎調査(2002.07.29)

本調査は、有限会社風雲友の協力の下、現在、新たな無線インターネットの技術的可能性が開拓されつつあるマイクロ波帯周辺(3.0Ghz-6.0Ghz)について、調査を行ったものである。

従来から、総務省の電波利用のホームページでは、電波の利用状況が公開されている(LINK)。しかし、その内容は大まかな配分と利用状況がわかるのみであり、たとえば、民間の無線愛好者たちの情報により編纂された、「周波数帳」(ラジオライフ別冊)の方が、よほどしっかりした利用状況を明らかにしているのが現状である。

周波数の利用状況については、誰が、何の目的に、どのくらい周波数を使っているのか(帯域割当ではなくて、実際の通信量がどれだけあるのか)という、詳細な利用状況 が明らかになることが重要である。公的な財産である周波数を割り当てられた事業者は、その周波数帯を割り当てられた目的に応じて適切に使用しなければならないと言う原則があるのだから、無駄遣いは許されない。総務省側も、電波利用の効率化を図るため、(研究会報告書のプレスリリース・パブリックコメント募集コメントに対する我々のコメント)を出すなどして、周波数利用状況の公開政策を採ろうとしているところである。

電波探検隊のこの周波数利用状況の調査は、このような公開を先んじて行い、また、利用状況などについては当事者へのヒアリング等もおこないつつ、実際に周波数の再配分を行う際にどのような政策的なやり方、あるいは技術の導入などがあり得るのかについて考察していくための基礎的な調査として行うものである。

なお、本調査は、あくまで基礎調査として表面的な*誰が使っているか*という部分を調査したものであり、周波数を*どれだけ*使っているか、という側面からの詳細調査は、まだ行っていない。ただし、今後は、周波数利用事業者へのヒアリング等を行い、実際の利用状況を調べ、それに基づいて、代替技術なども検討しつつ、周波数の利用が適正に行われているのかどうかの判断材料として、やや詳細に調査していくことにしている。

本調査の具体的な目標は以下の通りである。

  • 3.0-6.0GHz帯の周波数を利用している可能な限りの多くの免許人名称を同定し、それを同周波数帯域利用状況実態調査戦略に利用するための事前調査をすること。
  • 上記内容の実施によって、適宜本調査を行い、その結果3.0-6.0GHz帯開放の可能性、特に同帯域のWLAN及び他業務への利用可能性を検討すること。

  1. 総論
  2. 調査方法
  3. 周波数の利用状況(I)
  4. 周波数の利用状況(II)
  5. 周波数の利用状況(III)
  6. まとめ

利用状況図(PDF)>>

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